Entra Connectのソフトマッチ

オンプレミスADとEntra IDで同期していない同一のユーザーがいるシチュエーションにおいて、

ADとEntra IDのユーザーの紐づけを行うことをソフトマッチ、もしくはハードマッチという。

詳細は以下のリンク

ソフトマッチによる Azure AD (Office 365) 上のユーザーをオンプレミス Active Directory ユーザーと紐付ける方法
こんにちは、Azure & Identity サポート チームの菊池です。 Azure AD 上のユーザーをオンプレミス Active Drectory ユーザーと紐づける方法として、ハードマッチとソフトマッチと呼ばれる方法があります。今回...

オンプレAD環境で業務をしており、それとは別でM365を使っているという状況において、

Entra ConnectなどでオンプレADとEntra IDが同期されていない状況で、1人のユーザーがADとEntra IDにそれぞれ独立したユーザーアカウントを所持している構成を考える。

ここで、Entra Connectを使ってADとEntra IDを同期したい時、以下2パターンの状況が想定される。

  • ADとEntra IDのUPNが同じであり、同期が正常に行われるのか
  • ADとEntra IDのUPNが異なっており、1人のユーザーがEntra ID上で2つのUPNを持つ可能性

実際に同期をしてみるとソフトマッチという動作が走り、以下の条件を満たせば2つのユーザーは同期される。

  • proxyAddress(Mail属性)が一致している
  • UPNが一致している

※proxyAddress:1ユーザが複数のメールアドレスで受信できるようにするためのメールアドレス設定項目

どちらも満たさないが、ユーザーを同一化させたい場合は「ImmutableID」を用いたハードマッチを行う。

処理の優先度は以下の順で行われる

  1. ハードマッチ
  2. proxyAddressのソフトマッチ(smtpソフトマッチ)
  3. UPNソフトマッチ

smtpソフトマッチの仕様

proxyAddressのプロパティでソフトマッチをさせるがUPNが異なっている時、

Entra ID側のUPNはADのUPNに変換される。

また、管理者ロールが付与されているユーザーはソフトマッチされないので、

一旦管理者ロールを剥奪してマッチさせてから、再度ロール付与する必要がある。

SMTPが複数登録されている場合はどうなるんだろう・・・?(要確認)

コメント